佐藤哲也 (作家)
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佐藤 哲也(さとう てつや、1960年12月25日 - 2023年8月24日)は、日本の小説家。
人物
[編集]静岡県浜松市生まれ。成城大学法学部法律学科卒。コンピュータ・ソフトウエア会社に勤務の後、1993年に第5回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品『イラハイ』でデビュー。
妻は、1991年に『バルタザールの遍歴』でやはり日本ファンタジーノベル大賞を受賞した佐藤亜紀[注 1]。哲学者の池田晶子とは幼なじみで港中学校で同窓である[1]。『妻の帝国』、『下りの船』はそれぞれ日本SF大賞の最終候補作となった。
日本SF作家クラブ会員だったが[2]、2023年4月現在は、会員名簿に名前がない(妻の佐藤亜紀も同様)。
2023年8月24日13時2分に入院先で死去したことが、妻の佐藤亜紀のSNSで明かされた。62歳没[3]。
作風
[編集]古代ギリシャの対話様式を作中に多用することで知られる。
著作リスト
[編集]長編小説
[編集]- 『イラハイ』(1993年 新潮社 ISBN 4103952016 / 1996年 新潮文庫 ISBN 410140321X )
- 『沢蟹まけると意志の力』(1996年 新潮社 ISBN 4103952024 )
- 『妻の帝国』(2002年 早川書房ハヤカワSFシリーズJコレクション ISBN 4152084235 )
- 『熱帯』(2004年 文藝春秋 ISBN 4163232400)
- 『サラミス』(2005年 早川書房 ISBN 4152086149)
- 『下りの船』(2009年 早川書房 想像力の文学 ISBN 4152090502)
- 「ノベル氏」(2011年 電子書籍プラットフォーム : ブクログのパブー http://p.booklog.jp/book/29192)
- 「テラシティ」(2011年 電子書籍プラットフォーム : ブクログのパブー http://p.booklog.jp/book/29639)
- 「沢蟹まけると意志の力」(2011年 電子書籍プラットフォーム : ブクログのパブー http://p.booklog.jp/book/32344) ※『沢蟹まけると意志の力』(1996)に加筆、修正し、番外編3編を追加。
- 『シンドローム』(2015年 福音館書店 ボクラノSFシリーズ ISBN 4834081370)のちキノブックス文庫
- 『テラシティ』(2019年、Tamanoir)
- 『町 ; マラキム』(2020年、Tamanoir)
- 『トポス』(2020年、Tamanoir)
短篇集
[編集]- 『ぬかるんでから』 (2001年 文藝春秋 ISBN 4163200509 / 2007年 文春文庫 ISBN 4167739011)
- 『異国伝』(2003年 河出書房新社 ISBN 4309015794)
- 「マラキム」(2011年 電子書籍プラットフォーム : ブクログのパブー http://p.booklog.jp/book/29619)
- 「アニシカ王」(2012年 電子書籍プラットフォーム : ブクログのパブー http://p.booklog.jp/book/32565) ※「異国伝」(2003年)を原型に戻し、加筆・修正。
短篇小説(アンソロジー)
[編集]- ベルトロガー9コンプリートファイル(ゲーム原案、短篇小説「ピックマンの穴」、インタビューを収録) (1997年 光栄 ISBN 4877194584) ※「マラキム」(2011年)所収
- 『異形コレクション玩具館』収録「よくばり」(2001年 光文社文庫:井上雅彦編 ISBN 4334732127)
- 『SFバカ本 電撃ボンバー篇』収録「かにくい」 (2002年 メディアファクトリー:岬兄悟・大原まり子編 ISBN 4840105189) ※「マラキム」(2011年)所収
- 罪(〈STRANGE FICTION〉SFマガジン2009年5月増刊号、早川書房、2009年3月)
- "King Anisika" (Bewildering Stories)
その他
[編集]- 森見登美彦『四畳半神話大系』(2008年、角川文庫、ISBN 9784043878017)解説
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ただし、「ファンタジーノベル大賞」がきっかけで知り合ったわけではなく、大学が同窓であり、学生時代からの交際である。
出典
[編集]- ^ 佐藤亜紀 大蟻食いの生活と意見 No.23「まあ何と言おうか、例の哲学の巫女が……。(2002/2/12)」より確認。
- ^ 日本SF作家クラブ編『SF入門』(早川書房、2001年)巻末名簿
- ^ tamanoir [@jenaiassez] (2023年8月24日). "今日の午後1時2分、夫の佐藤哲也が入院先で永眠しました。". X(旧Twitter)より2023年8月25日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 大蟻食の亭主の繰り言[1] - 佐藤哲也本人のホームページ
- アニマソラリスインタビュー『妻の帝国』
- 佐藤哲也 (@fallofbears) - X(旧Twitter)